第110回第2言語習得研究会(関東)

 日時: 2022618()  13:00-15:50

 場所: オンライン(Zoom

 参加申し込みが必要

 参加費:2000

注)今回の参加費をお支払いいただくことで、今年度(6月、10月、翌年2月)の研究会参加が可能となります。

  また発表予定者も参加申し込みが必要になりますので、この点もご注意ください。

     研究会のZoomIDPWと配布資料に関する情報は参加申し込みを済ませた方のみに送付いたします。

 

 参加申込方法

1)以下の口座に参加費2000円を振り込む

ゆうちょ銀行 

記号 10180-2

番号 76641991

名前 ダイニゲンゴシュウトクケンキュウカイ(カントウ)

 

他金融機関からの入金

店名 〇一八(ゼロイチハチ)

店番 018

預金種目 普通預金

口座番号 7664199

恐れ入りますが振込手数料等が発生する場合は振込者がご負担ください。

 

2)以下のURLに入り、参加申し込みと入金を完了する

申込締切日 : 616日(木)正午
参加希望者多数の場合は募集締め切り日よりも早く応募を締め切る場合があります。)

URLhttps://forms.gle/ozBt5F5LuSeGAV3M9

 

3)振込確認後ご記入いただいたメールアドレスに研究会のZoomIDPWと配布資料を送付。

送付予定: 617日(金)夜までに

注)参加に必要な環境(Zoomアカウント、PCインターネット環境など)は各自ご準備ください。

 

 プログラム

【総会】13:00~13:10

 

【研究発表】13:10~14:10

1. 13:1013:40 

崔沫舒(サイ マツジョ) 武蔵野大学  大学院生

「二重符号化理論に基づくオノマトペ学習の効果」 

 

2. 13:4014:10

曹卓琦(ソウ タクキ)東京学芸大学 大学院生  

「数量詞・数量表現に対する容認性判断日本語母語話者と中国人日本語学習者の比較

 

【休憩時間】(14:1014:20

 

【講演】14:2015:50

奥野由紀子先生・小林明子先生・佐藤礼子先生・元田静先生・渡部倫子先生

「内容言語統合型学習(CLIL)の教材開発『日本語でPEACE』を例に

 

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要旨

【研究発表】

1. 崔沫舒(サイ マツジョ)

「二重符号化理論に基づくオノマトペ学習の効果」 

本研究はPaivioの二重符号化理論に基づき、「例文」「イラスト」「例文とイラスト」「訳語」の4つの提示条件でオノマトペの意味を学習する実験を行った。協力者は中国の大学3年生52名で、未習の擬態語32語をラテン方格法により4つの条件で学習した。協力者はE-Primeで提示されたオノマトペを学習した後、4文(正用文2、誤用文2)の正誤判断をした。反応時間と回答を分析した結果、以下のことが示された。1正用文と誤用文では、反応時間、正誤判断ともに差があった。2正用文の反応時間は、例文、イラスト+例文>訳語(有意傾向)であった。3)正用文の正誤判断は、イラスト、イラスト+例文>例文、訳語>例文であった。4誤用文には条件間の差はなかった。これらの結果から、オノマトペの意味理解において、日本語の例文とともにイラストを提示することに効果があること、また、母語での説明は日本語の例文のみの提示より効果があることが示唆される。

 

2.曹卓琦(ソウ タクキ)

「数量詞・数量表現に対する容認性判断日本語母語話者と中国人日本語学習者の比較

数量表現は日本語学習者にとって、習得しにくいものの一つである。とくに、中国語母語話者の場合、助数詞の乱用、連体修飾型の過剰使用などが多くの研究で指摘されてきた。誤用を分析することにより、学習者の間違えやすいところを発見することはできるが、理解上の困難点については、必ずしも明らかになっているとは言えない。本研究では、数量詞・数量表現がどのように理解され、どのように産出されているかという点に着目し、容認性判断調査を行った。その結果、明確な判断基準を持つ母語話者に比べ、学習者の判断基準に曖昧な部分が存在することがわかった。全体から見ると、NCQ型は学習者の実例において、それほど多く現れていないにも関わらず、QNC型がより適切だと考えられる例文についても、学習者はNCQ型の容認性を高く捉えているように見える。その他の数量表現についても、母語話者とかなり異なった傾向が見られたため、数量表現の正しい用法の習得は容易ではないことが示唆された。

 

【講演】

奥野由紀子先生・小林明子先生・佐藤礼子先生・元田静先生・渡部倫子先生

 

「内容言語統合型学習(CLIL)の教材開発『日本語でPEACE』を例に

 

内容言語統合型学習(CLIL)に基づいた教材開発について、CLIL日本語教育シリーズ『日本語でPEACEPoverty 中上級』を例に、動機づけ、協働学習、自己調整学習、評価などSLAの視点をふまえて、著者たちが解説します。CLILの理論から、テキストのコンセプト、実践内容、実践での心構え、評価の仕方までを知ることができ、他のテーマで実践しようとする際のヒントも得られる内容です。